~コレステロール しっかり理解できていますか?~
どうも siriusucoreです。
今回は「コレステロール」をしっかりと理解していただければと思っています。
ちょっと長めの記事になっているので、時間がある時に是非お読みください!
まず初めに、
皆さんが「コレステロール」と聞くと一般的には単純に悪者の様なイメージを持ってしまうのではないでしょうか。
健康診断などでLDL-コレステロールが高かった...など、といった方も多くいらっしゃるのでは...??
コレステロールといえば血中の数値が高いと動脈硬化などに繋がってしまうイメージがどうしても強いため、その役割をしっかりと把握していなければ、
コレステロールは少ない摂取を心がける、そして血中コレステロールは低くした方が良いというイメージにつながりやすいです。
しかし実はコレステロールは健康を維持するにあたって非常に重要な成分の一つなのです。
コレステロールとはどういったものなのかを知ることで今後の健康維持にしっかりと役立てていただければと思います。
★コレステロール(cholesterol)とは?
chole(胆汁)にstereos(固形)そして化学の世界でアルコールという意味があるolをつなげて命名されたと言われている、
さまざまな生命現象に関わる重要な脂質の一種です。
役割としては、
・ビタミンDを作る
ビタミンDは人が日光を浴びる事で生成できますが、
この作り出す反応時にコレステロールが必要になります。
ビタミンDは今後説明していくとは思いますが、非常に大事なビタミンであり、今世界で一番注目されているビタミンといっても過言ではないほど、健康維持に大きく関わっている成分になります。このビタミンDの生成に関わっているというかなり大きな役割が一つとしてあるのです。
・ホルモンの材料
様々な男性ホルモンや女性ホルモン、ステロイドホルモンと呼ばれるものの材料としてコレステロールは必要不可欠となっています。
ホルモンは人間が生きる上でかなり様々な役割をこなし、多くの方が気にされているダイエットや美容、精神に至るまで多くの生化学的反応と密接に関わっている存在です。
このホルモン合成に問題が生じるという事は、著しく健康度合いが下がるという事に直結します。それほどコレステロールは人体にはかかせない存在なのです。
・細胞の膜の成分
コレステロールは人間を形成している細胞一つ一つの膜の成分であり、
ここでは細胞膜を通過する様々な物質をスムーズに移動させるためとして、膜の流動性を調節する役割を担っています。
コレステロールは脳と神経系に多いと言われており、
その理由は脳の情報を体の各部に伝達するためにはコレステロールの役割が絶対に必要だからなのです。
コレステロールは根本的な生命維持に絶対的に必要な成分でもあるのです。
コレステロールはこのように様々な役割のほかに、
血中にもリポタンパク質という物質として存在しています。
これはコレステロールを使う各組織・臓器に血中コレステロールとして運ぶ役割を担っています。
この存在としてのコレステロールも非常に重要となっているのです。
コレステロールには主に2つの供給源があります。
それは食物に含まれるコレステロールを体内で吸収するという事と、
肝臓で糖質や脂肪酸から作り出すという事です。
この割合は2:8といわれていて、
基本的に食事でのコレステロール吸収量を確認し、肝臓では合成する量を調整するというシステムがもともと存在します。
よって肝臓での合成はよっぽど食事での摂取量が少ない時に限り、活発に機能するのです。この肝臓での合成は0にする事も可能である事が分かっています。
↓もっと詳しく知りたい!って方はこちらを読んでください。飛ばしても可
(コレステロールは食品として体内に入った後、そのまま吸収されるのではなく胆のうから分泌される胆汁酸によってミセル形成という反応の後に小腸から吸収されます。また、排出としては 肝臓で代謝され胆汁酸となった後、胆汁として十二指腸から排出されています。
十二指腸から排出された胆汁酸に含まれるコレステロールはその95%がまたミセル形成をして小腸から再吸収され再利用されるという、腸肝循環というシステムが存在します。これはコレステロールの消費を節約するシステムとして機能しているのです。
また、体内のコレステロールを増やさない役割をする代表的な栄養成分として、肝臓でのコレステロール生成を抑制するもの(紅麹)、食事や胆汁に含まれるコレステロールのミセル形成を阻害するもの(植物ステロール)、ミセルからコレステロールを
抜き取って排泄するもの(茶カテキン)、胆汁酸の再吸収を阻害するもの(水溶性食物繊維)などがあります。)
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では、次に現代の身近なコレステロール豆知識を見てみましょう。
皆さんは最近まで「卵は一日二個以上食べてはいけない」と言われていた事を
ご存じでしょうか?
その理由は、
卵の黄身に含まれるコレステロール値が食品のなかでは高値なため、摂りすぎることで体内のコレステロールに影響するという理論が存在していたからなのです。
しかし現在では一日に卵をいくら食べても人への悪影響はないとされ、
それどころか高品質なタンパク質源であり、
レシチンという成分を多く含む卵は一日に数多く摂取した方がいいとも言われている程です。
ここで知って頂きたい、コレステロールにおいて大事な事の一つとして、
「食事のコレステロール量をいくら増やしても、血中コレステロールは一定以上上昇することはない」
という効果があります。
これは今まで数多くの研究を総合して分かったきた事です。
詳しく見ていくと、まず食事中のコレステロール摂取が100mgまでは、血中コレステロール値は変化しません。
摂取が100mgを超えてくると血中濃度も上がってくるのですが、だいたい300mg~400mgの摂取で、血中のコレステロール濃度が50mg/dlという数値にに達します。
しかしそれ以上いくら食事でコレステロールを摂取をしても、血中濃度はもうそれ以上上がることは無いのです。
これは天井効果と呼ばれています。
ここで卵の話に戻りますが、
卵一個には210mgのコレステロールが含まれており、二個までの摂取なら血中のコレステロールが上昇し始めます。が、
三個以上食べる場合は人間がもともと備え持っている天井効果によりもう血中コレステロールに影響しなくなるのです。
このような事が最近、現代の食生活で起きた変化となります。
よって食事で摂取するコレステロール量は健康に大きく関係する事はないよ
という事です。
肉の脂質については、肉の脂は血中のコレステロールが上がりやすい種類なのは事実で
す。しかしその理由は先ほど述べた様に、肉自体にコレステロールが多く含まれている
から血中のコレステロールに影響するのではなく、
動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸が肝臓でのコレステロール合成を亢進させる事に
より、血中コレステロールを上昇させる働きに繋がっているのです。
逆に多価不飽和脂肪酸(リノール酸、魚油などの脂質)には血中コレステロールを下げる
作用があることが分かっています。
コレステロールは体の中に絶対必要な物質でありますが、その量を調整するための各脂質のバランスはかなり大事です。
またコレステロールは他にも甘い物の摂りすぎや、
大量の飲酒(アルコール)などによる中性脂肪増加によってかなり影響される事も分かっています。
コレステロールは血中にその存在が多いことで、特定の疾病につながりやすいことはご
存じだと思います。しかし実はこれは少なすぎても同じことが言える事が分かっているのです。
コレステロールが血中に少なすぎると、うつ病、ガン、脳出血のリスクが有意に上昇します。
一般的に脂肪であれ、免疫物質であれ、体内に必要とされ存在する物質には決まった法則があります。それは「それぞれに適切な範囲という物が存在し、多過ぎても少な過ぎても害になる」という法則です。
どんな栄養素もこの「適切な範囲」を保つ事が一番重要となってくるのです。
これをコレステロールを軸に考えると、最近の研究では血中コレステロールは単純化すると冠動脈疾患死亡率とは直接的な正の関係(比例)にあり、ガン死亡率とは負の関係(反比例)にあると言われています。
つまり
「「コレステロールは多すぎても少なすぎてもかなり人体に悪影響を及ぼすよ!」」
という事が言えるのです。
正常な値にコレステロールを留めて置けるように、
~~摂取脂質のバランスを最重視していこう~~ という事です。
脂質についてはオメガ6、オメガ3、MCTオイルなど
今後しっかりと述べるつもりですので、この情報を覚えておき、
そちらをみながらケアしていきましょう。
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~最後に血中脂質についてです~
できればしっかりと理解しておきましょう。
血中にはコレステロールにタンパク質、中性脂肪、リン脂質が合体し、
「リポタンパク質」として血中に存在しています。
血中の総コレステロールは、すべてのリポタンパク質に含まれる
コレステロールの総和の事を言います。
リポタンパクには[カイロミクロン、VLDL、LDL、HDL]の4種類が存在しますが、
4種類はコレステロールとしての種類が違うのではなく、ただ組み合わさった4種類の物質の比率が違うだけという事がまず前提としてあります。
また、コレステロールは人体における特別な貯蔵形態がないため、
リポタンパクは体内におけるこコレステロール貯蔵としての役割も果たしているのです。
そして、リポタンパクにおいて大事な事は「HDLコレステロール(善玉コレステロール)とLDL[VLDL]コレステロール(悪玉コレステロール)の善玉・悪玉という名前は確実に、健康を考える上で悪影響になる」という事です。
これは各リポタンパクの役割を知っていれば完全に意味が分かる事ですが。
善玉コレステロールは組織・臓器からコレステロールを肝臓へ運ぶ役割、そして悪玉コレステロールはその逆に働きます。
ここである体の状態と照らし合わせましょう。ある人が体内のコレステロールが過剰状態だとします。
その方に対してはHDLが多いことはHDLの作用的に好ましい状態と言えるのです。
すなわち善玉となるのです。
しかし体内のコレステロールが不足している方の場合はHDLが多いことによって組織・
臓器に必要なコレステロールが行き渡らなくなり、様々な悪影響が体に発生します。
つまりHDLはこのとき悪玉となるのです。
先見的にHDLを善玉、LDL(VLDL)を悪玉と呼び始めてしまったことは間違いであったという事を多くの研究者達が証言しています。
よってリポタンパク質達も例外なく、先ほど述べた通り「適切な範囲」を保つ事がとても重要になっているのです。
また、一番問題となるのが、LDLコレステロールが活性酸素やAGE(今後詳しく説明します)という物質により酸化してしまった状態であり、
この物質を過酸化脂質と呼びます。
この物質が血管をかなり傷つけ、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こしてしまう事がほとんどなのです。
よって抗酸化や抗糖化(こちらも今後取り上げます)を意識する事、
つまりコレステロールの量だけでなく、コレステロールの質を保つ事 も非常に大事になってくるといえます。
HDLやLDLなどのコレステロールや中性脂肪のバランスが崩れている状態を「脂質異常症」と呼び、遺伝的要素や体質、食習慣、運動不足、肥満などによっての発生が背景としてあります。
これが起きている状態は、LDLの質が非常に悪くなりやすく
なっている状態であるという事なので、早急な改善が必要となります。
この状態を改善するには食生活(栄養状態のケア)を見直す、運動量(HDLの増加)を見直す、適正体重に近づけると同時に内臓脂肪を減らす(中性脂肪からの影響を小さくする)
事が大事になってくるのです。
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以上で今回は終了したいと思います。
今回は専門的な部分を多くして作ってみましたがいかがでしたでしょうか。笑
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
是非覚えておいていただきたいですね。
では、また!!