The essentiality of nutrients ~Know thyself~

皆それぞれが自分自身で確実な健康管理が可能となるように、栄養知識を分かりやすく発信するブログ。セルフメディケーションスキル向上のため実用的な情報を発信できればと思います。

~生命活動の根源 ミトコンドリア~

さて、

今回は「生命の健康」を語る上では絶対に避けられない

 

ミトコンドリア

 

について人の生命活動もいろいろとふまえながら見ていきましょう。

今回はさらっと大事な事を述べるので、是非覚えておきましょう。

 

 

ミトコンドリアはこのような形をしています

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人は何かを食べなければ、やがて死に至ります。

そして、呼吸をしなくても、いずれ死に至る事はご存じだと思います。

 

これらが示している事は、人が生きる事において栄養素と酸素の摂取は必要不可欠

であるという事です。

 

 

これらを活用し、生命活動を行う基盤となっている部分 

それが、細胞一つ一つの中に存在しているミトコンドリアという器官なのです。

 

 

 

 

生命というのはもともと、

食べ物(外部からの栄養素摂取)で生命活動(エネルギー生成)を営んでいたのがスタートだとされています。

 

しかし、時と共に「光合成 (太陽の光からエネルギーと酸素を生成)」を可能とする生物が増えてきた事に影響され、 酸素をエネルギー源とする細菌が誕生し始めます。

 

その細菌(酸素を好むので好気性細菌といいます)を従来の細菌が取り込んだ事で

取り込まれた好気性細菌がミトコンドリアとなったといわれているのです。

 

 

 

この酸素を必要とするエネルギー生成は従来と比べかなり多くのエネルギーを生成でき

 

た事から、そこから多くの高等生物が生まれ始めたとも言われています。

 

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先に栄養素の方に焦点をあてると、

 

今では、生物の体の機能は進化の過程で非常に複雑化されてきましたが、

 

根本的に、

栄養素を取り入れて活用 → 体にたまる老廃物の排泄

という「出し入れ」の基本的構造は単細胞生物時代と変わらないのです。

 

 

人の体は 酸素 炭素 水素 窒素 ミネラル という元素ブロックで構成されていま

 

すが、そららは生命活動を行うことで老朽化していずれ壊れていきます

 

そして壊れたら取り換えないとなりません。

 

食べることは外部から新しいブロックを取り込むという事でもあるのです。

 

人はこの出し入れ・・・「新陳代謝」 を生命活動を行う上で繰り返します。

 

 

ミトコンドリアで生成されるエネルギーは「新陳代謝を行うのに必要なのです。

 

 

 

 

まとめると、

ミトコンドリア適切な栄養素を送り届ける事が健康な生命を維持する事におい

て大事であるとなります。

 

つまり、体全体の新陳代謝に必要であるミトコンドリアでのエネルギー生成をいかに円滑に行えるか。

 

という事です。

 

 

 

そしてここで意識して欲しい事が一つあります。

 

人は何かを食べたとき、食道、胃、腸、血管と 様々な過程を通過しながら

最終的に細胞内のミトコンドリアに栄養素が到達します。

 

つまり、何をどう食べるかに加えて、通過する場所の状態が

ミトコンドリアに栄養素を送る点においてかなり影響してくるのです。

 

 

まずは食べるものの種類が大事にはなりますが、

たとえそれが良くても、

胃での消化能力が低下している、腸内環境が悪く吸収に問題がある、血流が滞っており

栄養素を適切に運べない、後に述べますが 細胞が傷つき栄養素の受け渡しに難がある

などの要因がある場合に「ミトコンドリアへの適切な栄養素運搬」という

目的自体が難しくなってしまいます。

 

 

何か通過点に問題がある→栄養素が適切に運ばれない→ミトコンドリア機能低下→体の不調や疾病

 

と繋がる事をどうにかして避けなければならないのです。

 

 

 

 

 

器官や臓器のトラブルケアは様々な知識が必要であるため今後別でやっていくとして、

 

ここではミトコンドリアに大切な栄養素をご説明していこうと思います。

 

 

 

ミトコンドリア内では「TCA回路」や「電子伝達系」などといった

難しそうな名前のサイクルを栄養素が回ることで、結果的にエネルギーを生成してい

るのですが、

 

ここで最も大事なのが、これらすべては酵素反応によって成り立っているという事です。

 

 

酵素というのは 触媒と呼ばれるもので、簡単に言うと

Aという物質がBという物質に変化するための仲介役の事です。

 

また酵素タンパク質を土台にビタミン・ミネラルがくっついて構成されています。

 

 

なので、良質な十分量のタンパク質の摂取、ビタミン・ミネラル(補酵素と呼ばれま

す)の適切な摂取が非常に大事であるという事です。

 

 

 

ビタミンとして特に大事であるのが、ビタミンB群です。

 

ビタミンB群は基本的に8種類ほどあるのですが、

 

それらが酵素反応にとても多く利用され消費されます。

 

 

現代では糖質過多な方が多いと言われています。

そして、穀物も昔とは違い より食べやすく、保存しやすく 精製されるようになりまし

た。

 

精製された穀物は、精製される前と比べて「ビタミン・ミネラル」が大幅に減少します。

 

炭水化物もミトコンドリアの回路でエネルギーに変わるのですが、

その際にビタミンB1が必要になります。

炭水化物が多ければ多い程その消費量も増しますため、

炭水化物は沢山あるのにビタミンがなくて回路が回らない...といった状況に陥ります。

 

そして糖質を代謝できずに慢性疲労や肥満に繋がってしまう事が、現代で非常に問題と

なっているのです。

 

 

 

 

このように知っていただくと、ビタミン・ミネラルの大事さが少しでも分かるのではな

いかと思います。 それらが多く存在する事で、酵素を介した代謝がスムーズに行える

のです。

 

そしてその一番効率的に摂取できる食物が 野菜や果物になります

ですからよく「野菜や果物を食べましょう」と言われるようになったのです。

 

 

 

ビタミン・ミネラル以外にも、ミトコンドリアの回路に必要な栄養素は沢山あります。

とりあえず今は名前だけお伝えすると

コエンザイムQ10、αリポ酸、クエン酸L-カルニチン水素などです。

これらの栄養素を摂取することで、ミトコンドリアでのエネルギー生成をスムーズに行

うことができます。

 

食事でしっかりと摂取することが大事ではあるのですが

なかなか意識する事は難しいため、

自分はサプリメントをしっかりと活用した方がいいのではないかと思っていますし、

実際に摂っています。

 

 

ビタミン・ミネラルなどの補酵素エネルギー源にはなりませんため、

エネルギー源になる栄養素と、代謝回路で多く利用される栄養素をどちらも

しっかりと摂取することが大切です。

 

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最後に酸素についてですが、

 

酸素を効率よくミトコンドリアに運ぶには、「運動」が必要不可欠です。

 

それは血流によって隅々まで細胞に酸素を送り届けるという事や

 

自律神経(交感神経や副交感神経)という神経のコントロールがとても大事である

 

からです。

 

 

運動する事でミトコンドリアを活性化できるため、適度な有酸素運動は健康維持として

推奨されています。

 

 

ただ、ここで意識して欲しい事は

 

少し前の記事にも書きました通り、

 

酸素の摂取=活性酸素の発生 だという事実です。

 

よって、酸素の供給を考えると同時に 「抗酸化」も

 

しっかりとやっていくのがとても大事であるという事です。

 

 

細胞で最も活性酸素の害を受けやすいのが「細胞膜」なのですが、

それは細胞膜が脂質で出来ている事が理由となります。

脂質は酸化しやすい性質をもっているため、真っ先にダメージを受けるのです。

 

細胞膜がダメージを受けると細胞全体が機能低下してしまうため、

健康維持にとって深刻な影響を及ぼします。

 

自身の抗酸化酵素をしっかりと働かせたり、抗酸化物質をしっかりと摂取したりして

対策を忘れずにしていきましょう。

 

 

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ミトコンドリアについては、オートファジーなど まだまだお伝えしたい事があります

が、今回はここまでにしたいと思います。

 

少しでも健康維持についての知識を知って頂けたのなら嬉しいです。

 

 

また次回でお会いしましょう。  ではまた! 

 

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