The essentiality of nutrients ~Know thyself~

皆それぞれが自分自身で確実な健康管理が可能となるように、栄養知識を分かりやすく発信するブログ。セルフメディケーションスキル向上のため実用的な情報を発信できればと思います。

【必見】~健康の要 免疫力について~

皆様こんにちは。

 

最近は大変な世の中になってしまいましたね。

 

 

新型コロナウイルスの影響により、

今までの生活スタイルが大きく変わってしまった方も多いのではないのでしょうか。

 

また、いつ自分が罹患してしまうのかといった不安、心配にずっと苛まれている人も少なくないはずです。

 

 

「免疫力」

 

今回のこの新型コロナ騒動によって、

この言葉を意識し出した方は非常に多いはずです。

 

人が一生懸命に感染対策をしても、人体に侵入するウイルスは少なからずいるでしょう。 そこでその後の明暗を分けるのが、その人が持っている「免疫システム」です。

 

人体に異物が侵入してきた際に、生体はその異物を排除しようと動き出します。

そこで結果打ち勝てるかどうか。 それこそが体が健康であり続けるために最も重要な

事なのです。

 

 

もちろん、免疫をしっかりと機能させる事は他の多くの病気を予防することに直結しま

す。

日々体のいろんな場所で発現しているとされる、ガン(悪性腫瘍)細胞にどれくらい

抗えるのかも、この免疫力の能力次第となってくるのです。

 

 

 

 

そこで今回は、健康維持に必須項目である

「免疫力の向上」をしっかりとお伝えできればと思います。

 

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まず、最初に免疫の種類について簡単に知って頂ければと思います。

 

免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」というものが存在します。

それぞれの多くの免疫細胞が自分の役目を果たそうと日々活動しているのです。

 

自然免疫とは

人体に対し、害を及ぼすもの及び不要なものを排除する働きも持ち、作用に即効性があ

ります。

種類としては マクロファージ、好中球、ナチュラルキラー(NK)細胞というものが存

在しています。(名前は特に覚える必要なし)

 

 

獲得免疫とは

感染した病原体を特異的に見分け、それを記憶する事で、同じ病原体に出会った時に効

果的に病原体を排除する働きのある物であり、

樹状細胞、T細胞、B細胞といったものが存在しています。

 

 

 

簡単に言うと、

 

侵入してきた異物に対してまず、自然免疫が無条件で働いており

その異物の情報を獲得免疫は記憶しておき、再度その異物が侵入してきた際に獲得免疫

はより強く、効果的に働く事ができるという事です。

 

 

 

はしかや水疱瘡などに一回でも罹患したことがある人は獲得免疫に情報があるため、

再度かかりにくいよという事です。

また予防接種もこの獲得免疫を利用して対策を施しています。

 

 

 

基本的に人間にとって「免疫」とは99%自然免疫の恩恵を受けているため、

 

これからお話する事は自然免疫力を向上させる方法という事になるかもしれません。

 

 

マクロファージや好中球などがどの様にウイルスを除去するのかなどは、

特に覚える必要はないと思います。これらをしっかりと働かせる術の方をこれから

ご説明できればと思いますので、免疫細胞の説明は省略したいと思います。

 

 

 

 

 

では、免疫力向上には何が大事なのでしょうか...?

順番に見ていきましょう。

 

 

 

1.腸内のケア

 

免疫力向上において、この腸内のケアは一番大事であるといっても過言ではないです。

 

 

それはなぜかというとNK細胞と呼ばれる自然免疫においてかなり重要である細胞が

小腸の回腸部分にあるパイエル板という場所で作られるからです。

 

小腸はすべての免疫細胞生成の7割を担っています。大腸も加えると約8割にもなり、

 

腸内環境を整えるという事はこのNK細胞を増加させる事に直結し、免疫力向上にとても

貢献します。

     

 

近々 別の記事で詳しくご説明しますが、

腸にはたくさんの菌が住み着いており、腸のケアとはその菌たちのバランスを保つ事

になります。 腸内の環境を整える事は結果的に、免疫細胞の正常な生成に繋がってく

るよという事です。

 

 

腸内環境を整えるというのは、

言い換えれば 腸内の善玉菌と呼ばれる良い菌たちを優勢にするという事です。

 

そのためには プロバイオティクス(腸に良い菌)・プレバイオティクス(菌たちのエサ

になる物)・発酵食品や酵素 を摂取する事が有効となります。

 

これらを意識して取り入れる事で、腸内菌のバランスを整え 免疫力ケアを確実にする事

ができるでしょう。

 

 

 

 

2.タンパク質の適切な摂取

 

何度もこのブログで出てきている通り、タンパク質の十分量の摂取は

健康を考える上で最も大事であるといえます。

 

 

免疫に関しては、

自然免疫細胞自体、そしてそれらに関係する免疫を司る大事な物資たち

補体・リゾチーム・インターフェロンというもの達が

タンパク質を土台として生成されます。

 

 

言ってしまえば、

免疫細胞や抗体物質を作りやすい、作りにくいの前に、

メインの素材がなければ何もかもが無意味である。 という

事です。

 

 

前の記事で述べました通り、

多くの代謝にはタンパク質に補酵素(ビタミン・ミネラル)が組み合わさり出来た酵素

が必要になります。

代謝が回らなければ、免疫システムは機能しにくくなるよという事になります。

 

 

その他にもタンパク質は血中のグロブリンという形や皮膚のコラーゲンなど多くの場所

に存在し、様々な病気の予防、対策にかなり貢献しています。

 

 

免疫力をしっかりと発揮させるならタンパク質摂取は必ず意識したほうが良いでしょう。

 

 

 

 

3.免疫系に関わるビタミン・ミネラル

 

やはり、この免疫系でも様々な代謝で多くの栄養素が消費されます。

それぞれの栄養素を充足させ、免疫システムの代謝をスムーズに回す事が、

正常な免疫力を発揮する上でかなり大事になってくるのです。

 

具体的な種類としては 主に、

ビタミンA  ビタミンC  ビタミンD  ビタミンE  ビタミンB2、B6 、B12

葉酸  β-カロテン 鉄 セレン 亜鉛

が特に重要であるとされます。

補酵素ではないのですが、オメガ3系の脂質も免疫系には良いとされているため摂取を

オススメします。

 

中でも、ビタミンC ビタミンD 亜鉛は免疫力向上にかなりオススメです。

 

免疫向上において、サプリメントを活用していきたい方は

この上記3種から始めるのが良いでしょう。

栄養素別の良い摂取スキルなどは、今後記事として出していく予定です。

 

 

最近はサプリメント販売の大手であるiHerbなどで、免疫サプリメントのセールなども

やっているため気なる方は是非チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

4.フィトケミカル

 

こちらもまたまた登場しました。フィトケミカル

 

フィトケミカルとは様々な植物に含まれる化学物質であり、

植物が虫などから身を守るために生成する苦み成分の事ですね。

 

免疫細胞の活性化や抗酸化力の発揮など、免疫系に対し、多くの有用な作用をもたらす

事が様々な研究で分かってきていますため、是非多くの野菜や果物の摂取を意識してい

きましょう。

 

 

大きく分けるとフィトケミカルには

体内で作られる抗酸化酵素をサポートして長期的に働くもの

活性酸素に素早く反応して短期的に働く物があり、

それぞれの働きは非常に多岐にわたります。


それらの働きはおおまかに植物の色によって分けられるため、それらをバランス良く摂

取する事で総合的に抗酸化力、免疫力を高める事ができます。

 

リコピン、カプサンチンなど

→プロビタミンA,ゼアキサンチンなど

→フラボノイド、ルテインなど

クロロフィル

アントシアニン

黒→クロロゲン酸、カテキンなど

→イソチオシアネート、硫酸アリルなど

 

他にも多くの種類があるため、いろいろな野菜、果物を多く摂取する事が大切です。

 

 

 

 

5.体温を上げる事

 

人体が病原体に打ち勝つには体温もかなり重要です。

基本的には人間の体温が高いほど良いとされており、体温が一時的に1℃上がるだけで

免疫力は5~6倍にもなると言われています。

 

 

ではなぜ体温を上げる事が重要なのでしょうか。

 

一つ目として、

病原体の活動にその理由があります。

多くの病原体が活発に増殖するのは35.0度前後と言われており、

体温がそれに近づけば近づくほど病原体が活発に活動するという事なのです。

 

 

そして二つ目に、

体温を上げる事によって血流が良くなることが大きく関わっています。

免疫細胞は血液で運ばれますが、その際に血流が良いという事はその細胞たちを体の

隅々まで迅速に運ぶ事ができるという事になります。

また、免疫細胞は36.5度ほどで活発に働くのでその点でも免疫力の底上げに起因してい

るのです。

 

 

 

以上の事が、「冷えは万病のもと」といわれる由縁であり、

体を温める事が免疫力向上に直結しているのです。

 

 

 

 

ここで運動による効果にも触れておきますが、

 

運動する事もかなり免疫力の向上に関わってきます。

 

一つ目の理由としては、先ほどの体温の保持に繋がります。

人体で最も熱を産生しているのは筋肉であり、その筋肉を刺激する・成長させる事は

体温向上においてとても有効になってきます。

 

 

また次が重要なのですが、

 

二つ目の理由として 人の感染症はその多くが目、鼻、口などの粘膜系から始まります。

このような粘膜系は免疫グロブリンA(IgA)という抗体で守られており、これはウイル

スを中和し体内への侵入を防ぐ事で、免疫学的な障壁を作っています。

 

運動をする事で、そのIgAを優位に増やすことができるというのが様々な研究で分かっ

ているのです。IgA濃度を高めることで第一線で感染症に対抗する能力が向上します。

 

 

 

最近は自粛で運動不足に陥っている方も多いのではないでしょうか。

免疫力を上げるために是非、何か運動を始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

6.キノコ、ヌルヌル、香辛料

 

免疫に重要な事に関してキノコの有用性があります。

 

キノコは免疫に対してかなり重要な働きをしてくれます。それはキノコに多く含まれる

βグルカンという成分によるものです。

 

βグルカンは天然物質の中で最も有効な免疫増強物質と言われ、人体の免疫システムに

よく反応する事が分かっています。

 

この成分は敵の微生物の細胞壁にも存在しているため、人間がこの成分を取り入れると

体が外敵が侵入してきたと勘違いし、免疫細胞が活性化します。

 

摂取するキノコの種類はなんでも良いとされていますが、舞茸にはβグルカンに加え

Dフラクションという免疫に関与する成分も存在するため特に推奨されています。

 

 

 

次にヌルヌルですが、これは

昆布・オクラ・山芋・里芋などに含まれるヌルヌル成分フコイダン、ムチン、ガラク

タンなどの事です。

 

これらは粘膜の保護など様々な形で免疫力向上に貢献します。また、水溶性食物繊維が

豊富なためプレバイオティクスとしての効果も存分に発揮できるため、優先的に摂りた

い食品です。

ガン予防や生活習慣病に対しても効果があるので非常に重要な栄養素となっています。

 

 

 

最後に香辛料ですが、

 

香辛料系は特に抗酸化力が秀でていることが分かっており、抗酸化力は免疫系と密接に

関わっています。ORAC(活性酸素吸収能力)と呼ばれる数値があるのですが

その上位に存在するクローブ、スーマック、シナモン、オレガノアサイー、ココアパ

ウダーなどを摂取することによって、強力な抗酸化能力を体内で発揮する事ができます。

 

中でもターメリックがかなり注目されており、抗炎症・抗酸化がトップレベである事

に加え、肝臓を保護する力も強力であるため、米国では最も注目される成分の一つとな

っています。

 

 

これらはすぐに入手でき、

活用もしやすいのでどんどん普段の食卓に取り入れていきましょう。

 

 

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いかがでしたでしょうか。 

とりあえず今回はここで終わりにしたいと思います。

 

いくつか「免疫力向上」に関してポイントをお伝えさせていただきましたが、

これらを意識していく事で免疫力のセルフメディケーションは可能でありますため

是非、普段の生活にいろいろと取り入れてみてくださいね。

 

 

 

最近は健康コラムみたいな記事が多くなっておりますため、

 

具体的に、栄養素の知識はどうなってるんだ。なにをどう摂ればいいんだ。

という疑問は浮かぶとは思いますが、(タンパク、脂質、ビタミン・ミネラルなど)

いずれ栄養素の方を詳しくやっていくつもりですので、楽しみにしていただけると嬉し

いです。

 

 

免疫に関しても、神経系や内分泌系との関係など、まだまだいろんな情報がありますた

めいずれ第二弾を作成できればと思っています。

 

今回も最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます!

 

ではまた!

 

 

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