The essentiality of nutrients ~Know thyself~

皆それぞれが自分自身で確実な健康管理が可能となるように、栄養知識を分かりやすく発信するブログ。セルフメディケーションスキル向上のため実用的な情報を発信できればと思います。

~最新のエイジングコントロール~

 

こんにちは。

 

 

久々の更新となりましたが、

今回は生きとし生ける者 もが気になっているであろう、老化について情報や

対策などを見ていければと思います。

 

 

 

近年では「100年ライフ」と言われるようになりました。

 

しかし当然100年生きられる人、生きられない人というように様々な要因によって

今後、分かれてくる事は確実だと思います。そこで、できる限り健康に長寿を目指して

いくためにはどういった事が大事であるのか。

 

これからその最新情報をお伝えできればと思っています。

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老化において一番大事な事は、

 

健康寿命の延伸」

 

であり、たとえ100歳まで生きていたとしても 寝たきりや様々な疾病を抱えているよう

だとあまり意味がありません。

 

なので目指すはいつまでも健康で自立した生活が送れる事となるでしょう。

 

 

 

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まずは「老化」について知っていきましょう。

 

 

「時間の速度は一定ですが、老化は遺伝要素や生活環境などが複雑に絡み合って進んで

いき、その速度は人によって異なる」

 

というのがまず事実としてあります。

 

 

そしてこの中の老化と遺伝の関係について見てみると、

その寄与率はおおよそ25%であると言われています。

 

つまり残りの約75%は後天的な生活環境要因などが占めるため、

様々な生活環境の改善によって、老化は制御できるという事です。

 

 

 

 

 

また、老化していく事において最も避けなければならないのが、

 

「フレイル」(Frailty)という{虚弱}を意味する状態に陥る事です。

 

これは高齢期において、加齢による臓器機能の変化や予備能力の低下によって

介護に至るリスクや過程を定義したものであり、

 

①身体的フレイル(低栄養、筋力低下、転倒多発)

心理的・認知的フレイル(閉じこもり、孤立、個食)

③社会的フレイル(独居、経済的困窮)

 

の三要因からなります。

 

そして、メタボリックシンドローム認知症、悪性新生物(ガン)

はフレイルを加速させると言われているため、特に気を付けていかなければなりません。

 

フレイルの時期に陥るとその人の自立度がかなり低下するため、

「元気に老いる」ためにも、これらの対策は必ず覚えておきましょう。

このフレイル予防の意識も老化制御にはかなり関わってきます。

 

 

 

 

 

 

人の老化というのは、

20代から始まり、40代以降からスピードが加速すると言われていました。

 

しかし最近、約4000人を超える老若男女の血漿中にあるタンパク質を分析したところ

40歳以前の34歳に老化に関わるタンパク質が多くなるピークを迎える事が分かってきま

した。

ここが老化が加速する最初のポイントではないかと考えられています。

 

 

 

老化の要因としては、

 

テロメアの短縮、エピジェネティックな変化、タンパク質の恒常性の喪失、

栄養を取り込む力の低下、ミトコンドリアの機能不全、細胞の老化、

幹細胞の枯渇・免疫機能の低下、細胞間のコミュニケーションの変化、ゲノムの不安定

 

という9要素があると言われており、これらは活性酸素により酸化する事、体中が炎症

に蝕まれる事など、複合的な要因により進行していきます。

(一つ一つ説明すると長くなるためとりあえず名前だけ述べます。今後少しずつ触れれ

ていきます。)

 

 

 

 

...では一体これらを対策し、ライフスパンを伸ばすにはどうすればいいのでしょうか??

 

 

 

 

 

その鍵を握るのは皆さんの体の中に存在するNADという成分です。

 

正式名称はニコチンアミド アデニン ジヌクレオチドとなっており、

 

この成分は細胞内にあるミトコンドリアにおけるエネルギー産生に欠かせない補酵素

 

の事です。

 

 

 

 近年では、このNADが体内で枯渇する事=「老化」ではないかといわれています。

 

よって体内のNADを増やす事ができれば、私たちは若さを保ち続け老化を遅らせる事が

期待できるのではないかといわれている程の成分なのです

 

 

 

ではなぜこの成分がそんなに大事なのかを見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

NADの効果、それはサーチュイン遺伝子を活性化できる」事です。

 

サーチュイン遺伝子とは、

細菌から哺乳類まで多くの生き物に備わる遺伝子であり、老化と寿命の制御に

重要な役割を果たしているとされる、別名「長寿遺伝子」です。

 

 

NADという成分はこのサーチュイン遺伝子を活性化させるという事が分かっています。

 

サーチュイン遺伝子を活性化する事でそれが、抗老化作用に働く事が様々な研究で判明

しています。

 

NADがサーチュインに具体的にどう働くかを知る必要はあまりないため、

NADを増やすためにはどういったことが有効なのかを早速見ていきましょう。

 

 

 

①食事でのカロリー制限・断食

よく「腹八分目」というワードを耳にしたことはありませんか?

この満腹まで食べない。という食事法

 

実はそれによりNADを有意に増やせる事が分かっているのです。

様々なサーチュインへの影響が科学的に示されています。

 

実験としては総カロリー-25%などで効果が示されており、

一時的な小食・断食にも効果が現れています。

 

また、人間にはある程度空腹が続くと、細胞を生まれ変わらせるといわれる

「オートファジーが働き始める事が一つの要因でもあります。

これは損傷を受けたり使用済みとなったタンパク質や小器官をリサイクルする働きとな

っており、老化を進めないためのクリーニングシステムとも言い換えられるのです。

 

ポイントはしっかりと空腹を感じる事であり、おなかがグゥーとなり始めるあたりが

クリーニングの開始だとも言われています。

 

そのような状態を経験してから食事をするようにしてみましょう。

またそこでの食事でも腹八分目を忘れずに。

そして栄養のバランスもしっかりと考えていきましょう。

 

 

 

②運動による効果

「運動しましょう」 健康のためによく言われますね。

 

意識の中にはあるが、なかなか実行できていないこの「運動」にも

NADを増やす効果があることが分かっています。

 

ポイントは運動の種類としては有酸素運動でも、筋力トレーニングでも増える事が分か

っていますが、それらを継続しなければ効果は持続しないということです。

 

運動はNAMPTという、NADの量を調節する酵素の増加が見込めるため、

結果的にNAD増加に繋がります。

 

なので、積極的に運動を普段の生活に取り入れていきましょう!

 

 

 

③NMNというサプリメントの活用

では、食事など摂取する事でNADを増やすことはできるのか?

ということになりますが、

最近の研究で、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチドという成分を

摂取すると、体内でNADに変換される事が判明してきました。

 

NMNはビタミンB3(ナイアシン)から作られる成分であり、

NADは直接摂取しても消化管で分解されてしまう事から、この成分を

摂取し 体内でNADに変換していこうという事になっています。

 

NMN投与の実験では、

体重、エネルギー代謝インスリンの感受性、脂質代謝、遺伝子発現、眼の機能、免疫

機能、骨密度 などに変化が見られたという結果があります。

 

しかし、問題となってくるのがNMNは野菜や牛肉などに含まれるものの、

その量がごく微量だという事です。

 

一般的にブロッコリー、キャベツ、アボカド、トマト、キノコ、牛肉、エビなど

多くの食品に含まれていることは分かっているのですが、

 

老化抑制としてエビデンスのあるNMNの量は250mg相当と言われており、

この量を食品で摂取する事は困難だといわれています。

 

NMN含有量がかなり多いとされる枝豆でさえ、NMN250mgを摂ろうとすると

約2万個を食べなければなりません。これは非現実的です。

 

そこで最近では、食品からのNMNを凝縮したサプリメントが主流となっています。

 

サプリメントならば250mgを超える量を手軽に摂取できるため、現在はこちらで

NMNの摂取をすることが可能となっています。

 

インターネットで調べるだけでも数多くのNMNサプリメントが販売されて

いることがおわかりいただけると思いますし、エビデンスが豊富な代わりに まだまだ高

価ではありますが気になる方は是非活用してみてはいかがでしょうか。

 

 

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 今後NADNMNに関しての新情報も沢山でてくる事は確実ですし、サーチュインを刺

激できる方法は他にもありますため、是非今回の単語が書いてある情報や記事を目にし

たら あ、そういえば老化に関係している物質だったなと思いだしてみてくださいね。

 

老化の抑制には他にも、ビタミンD、食物繊維、糖質の影響、糖化、睡眠など

様々な情報がありますため、今後触れていければと思っています。

 

 

今回はこれで終わりにしたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

では、また!

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